お昼休みを中断されたメンツは、イアン先生の整備士の部屋をかりた。 そこで、食べ終わっていないお弁当を食べ終わる。 「あー、ところで刹那」 「何か」 「最近、グラハムがちょっと異常なんだが、刹那、思い当たることはないか?」 イアン先生に聞かれて、思いあたることが多すぎて、刹那は首を振る。 「変態が変態なのは今にはじまったことではないだろう」 「まぁ、それはそうなんだがなぁ。あいつ、あれでもこの学園に赴任してきた時はもっとましだったんだ」 「変態に変態ではない時期があったというのか!?」 「まぁ、そんなもんだ」 グラハム先生は、少年こと刹那に心を奪われてから、そしてマイスターに心をさらに奪われてから変態度がましたというらしい。 ここは刹那や他のマイスターが悪いわけではない。 「あー刹那、すまんな。作ってくれた弁当・・・・グラハムに食われたわ」 「くそ、あのストーカーめ!」 「なんでも、匂いで分かるそうだぞ。刹那の作った弁当かそうでないか。俺には到底判断できんわ」 イアン先生は、大切なガンダムの整備士でもある。時折、刹那はまともな料理の腕も持っているので、お弁当やらパンをさしいれていた。 イアンとは年の離れたガンダムを通した友人だ。そこに教師と生徒という垣根はない。 「ま、食堂で食ってきたから、また今度頼むわ」 「分かった」 整備室を後にしたマイスターたち。 ティエリアはジャボテンダーを抱きかかえたままだし、アレルヤ、ライル、リジェネ、ニールで刹那を庇うように歩く。 もっとも、刹那は強いので、グラハム先生に襲われてもすぐに対抗できるが。 教室に帰ると、グラハム先生が鞄の中身を物色した後があった。 「くそ・・・・また体操服を奪われた」 「ドンマイ、刹那。新しいの用意できてるから」 リジェネが刹那の肩を叩く。 グラハム先生の家には、刹那コレクションが増える一方だった。 他のまいすたーたちの鞄も物色されていたが、これといってとられたものは刹那だけのように見えて、「眠り姫」と呼ばれるニールの携帯がなくなっていた。 「あのクソ変態!!」 「ニールとの携帯お揃いなのに!取り返しにいこう!」 「大勢で出歩くのは危険だ。ここは別れよう」 「僕とニールとリジェネ」 「じゃあこっちは俺とアレルヤと刹那で」 6人は、二手に別れて職員室に忍び込むと、グラハム先生の触りたくもない鞄をあける。 中から出てきたものに、ティエリアが首を傾げた? 「これなに?ぶるぶる動いてる」 いわゆる、大人の玩具だった。 その類を全て刹那は破壊する。 「あのド変態が!学校に何をもってきているんだ!!」 他にもたくさんあるエロホン(ただし、カオスで美少年特集とかホモ用)やらをビリビリに破く。 「ちょ・・・これ・・・アイコラ?」 水着姿の美少年の顔に、刹那の盗撮した写真がはってあった。 「ころおおおおおすうううう!!!」 刹那は吼えてビリビリに破いた、粉々に破壊した。 「写真のとこ・・・ちょっとかびかびしてた、いやああああああああ!!」 ティエリアが悲鳴をあげる。 鞄の奥に、探していたニールの携帯を見つけた。まだいじられていないようだった。 ちなみに、職員室には他にもたくさん先生がいるのだけれど、いじられているのがグラハム先生の机と鞄だと分かると誰も叱らなかった。 刹那も体操服をみつけた、すでによだれでめちゃめちゃに汚れているので、取り返すことは断念した。 NEXT |