血と聖水Z「保護」







「昨日・・・・すごい・・・・声聞こえたけど」
「あ?うん、凄かったから。見たかった?」
リジェネは真っ赤になって首を振った。
ティエリアは、その日もぼーっとしていた。ロックオンから人工血液製剤を与えられてもぼーっとしている。
「ううん」
キスをすると、すぐに甘い声をあげる。
「あは・・・だめぇ」
銀の糸をひいて、ロックオンの舌が戻っていく。
くったりと、ティエリアはロックオンの腕の上でロックオンの指をかんでいた。
「阿片嫌い・・・・」
「でも、よかっただろ?」
「意識が飛ぶ・・・」
ティエリアは、力なくまたロックオンから人工血液製剤を与えられた。

「SEXと麻薬と吸血・・・流石にむりか。ティエリア、すげぇ乱れてたし」
その会話に、リジェネはさらに真っ赤になる。

フェンリルは、ロックオンの顔をバリバリとひっかくが、ロックオンはとても機嫌がいい。
「おう、フェンリル。もっとひっかいていいぜ?」
「にゃ!主に・・・えろいことしすぎだにゃ!!」
「おう。俺エロいもん。エロいことだーいすき。ティエリア愛してるから、愛しまくってやりすぎちまった。いや、回数じゃなくって、回数は2回だったんだけどな?やり方がまずかったなぁ」

リジェネは、めきょっとロックオンの頭にそのへんにおいてあった壷をめりこました。
そして、ティエリアを抱き上げる。
「リジェネ・・・ああ、だめなの・・・・」
「ティエリア、意識もうろうとしてるじゃないか!麻薬って、阿片のませたのかよ!」
「おー。たまに飲ませてる」
「このばか!!僕も阿片するけどさぁ・・・ティエリアは弱いんだからね!!」
ティエリアを抱き上げて、リジェネはペガサスを召還した。
首を右に固定したまま(元に戻らなかった)ロックオンは焦る。
「ちょいまて、ティエリアどうする気だよ」

「エロエロ魔人から保護するに決まってるでしょ!!」
「リジェネ・・・足が・・・一人で立てないの・・・昨日凄すぎて・・・・」
「ちょ、カムバーック!!」
嘆くロックオンを残して、ティエリアを連れてリジェネは自分のホームに戻った。
フェンリルも一緒についてきた。
二日ほど寝かせて、やっとティエリアは本調子に戻った。
「大丈夫?」
「うん、もう大丈夫」
「あんなエロ男、それでも愛してるの?」
「うーん。エロすぎるけど・・・愛してる」
血族を放棄する気はないようだった。
リジェネは、久しぶりにティエリアと同じベッドで眠った。
フェンリルも同じベッドで丸くなる。

二人の寝顔を、ロックオンはよだれをたらしながら見つめていた。
「かわいいなぁ」
「変態は、駆逐する」
「刹那、俺は普通です」
「いいや、変態だ」
刹那の式神の鷹に追いかけまわされて、ロックオンは逃げる。
刹那を、リジェネは護衛として雇ったのだ。刹那も今もところ協会から指令はでていないので、引き受けてくれた。




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