密林から、ロックオンは葉っぱで股間を隠して出ると、刹那の背後から近づき、おいてあった水着を奪い返した。 「何をする!!」 「そちゃこっちの台詞だバカ!!」 ポカっと刹那をなぐって、ロックオンは後ろを向くといそいそと水着をはいた。 ロックオンの背中には、ニセガンダムと大きくマジックでらくがきがあった。うんこたれって落書きもあった。他にもいろいろ、ロックオンの悪口がかかれてあった。 「ロックオン。背中、らくがきだらけだ。額にも肉の字が・・・」 ティエリアが明るく笑う。 「このおお、刹那、まてええ!!」 刹那は素早く逃げ出した。 「くそ、逃げ足だけははやいんだから、あいつ」 「ロックオン、一緒に泳ぎませんか?」 「ああ、いいぜ」 ウィンクしてから、格好つけるが、額には肉の字がかかれているし、ほっぺにはうんこの落書きがしてあり、いい男が台無しだった。 ティエリアは気にしない。 一緒に手を繋いで、長い長い滑り台を滑り降りる。 「ひゃああああああああっほおおおおおおいいいい」 「わああああああああああ」 二人して、ざぶんとプールの中に沈んでから、水面に顔をだす。 あとからジャボテンダーも滑り台をしゃーって滑り降りてきた。 バシャバシャバシャ。 やっぱり、ティエリアの泳ぎ方は溺れているようだった。 「ほら、つかまれよ」 ロックオンが手を伸ばして、ティエリアを誘導する。 ロックオンとティエリアは一度プールからあがると巨大なジャボテンダーの浮き輪をとりだして、それにティエリアは乗って、ロックオンが泳いでプールの真ん中にまできた。 ざっぱああああんと、でかい波が二人をのみこんだ。 二人は、プールの中に沈んでいく。 ロックオンは、ティエリアに水中でキスをする。舌がからむ。 ブクブク。 空気が水面にあがっていく。 「ぷは!」 ロックオンは水面にあがったが、ティエリアがあがってこない。 ジャボテンダーの浮き輪は流されてしまった。 「おい、ティエリア、ティエリア!?」 ロックオンが焦って、水の中にもぐると、ティエリアは瞳を金色に輝かせて浮き輪なしでプールの底を泳いでたいた。 そういえば、瞳が金色になると泳げるって聞いた。 ロックオンは安心して、マーメイドのように泳ぐティエリアの隣を滑るように泳いでいく。 二人は、水中で手をとりあい、まるで硝子ごしのようにキスをすると、水面からあがり、また二人で長い滑り台を滑り降りる。 ティエリアの機嫌は、完全に直っていた。 水鉄砲を取り出して、二人でうちあいをする。 ティエリアはロックオンの額の肉の文字ばかりを狙った。 お返しとばかりに、ロックオンはティエリアのかわいい上の水着ばかりに水をあてる。 背後から、刹那が忍び寄ってきていた。 ロックオンは、表情に出さない。 そのまま、刹那はティエリアの上の水着を奪った。 「あれ?」 してやったりという表情の刹那。 ティエリアは悲鳴さえあげない。 「別に・・・・水着なんてなくても」 裸になる、ということにたいして、マイスター、仲間の中なら別に平気なティエリア。ノーマルスーツに着替えるときだって、皆下着姿にまずはなるのだし。大浴場に入るときだってあるし。 「わあああああ、隠せ、隠せ!!」 アレルヤが、鼻血を出してプールの水面を漂っている。 刹那からティエリアの水着を奪うと、それをティエリアに渡す。 「どうやってきたのか分からない。着せて」 フリルやレース、リボンがいっぱいで、どっちが表か裏なのかもティエリアには分からなかった。 ロックオンは、ティエリアを抱きかかえた。 そのまま、椰子の木の下におろすと、上のビキニタイプの水着を着せてあげてから、パーカーを羽織らせる。 「あ。ジャボテンダーさんがいない」 「とってきてやるよ」 ロックオンは、波の間を浮き沈みしているジャボテンダーをとってくると、ティエリアに持たせた。 NEXT |