プールでひゃっほい4







密林から、ロックオンは葉っぱで股間を隠して出ると、刹那の背後から近づき、おいてあった水着を奪い返した。
「何をする!!」
「そちゃこっちの台詞だバカ!!」
ポカっと刹那をなぐって、ロックオンは後ろを向くといそいそと水着をはいた。
ロックオンの背中には、ニセガンダムと大きくマジックでらくがきがあった。うんこたれって落書きもあった。他にもいろいろ、ロックオンの悪口がかかれてあった。
「ロックオン。背中、らくがきだらけだ。額にも肉の字が・・・」
ティエリアが明るく笑う。
「このおお、刹那、まてええ!!」
刹那は素早く逃げ出した。

「くそ、逃げ足だけははやいんだから、あいつ」
「ロックオン、一緒に泳ぎませんか?」
「ああ、いいぜ」
ウィンクしてから、格好つけるが、額には肉の字がかかれているし、ほっぺにはうんこの落書きがしてあり、いい男が台無しだった。
ティエリアは気にしない。
一緒に手を繋いで、長い長い滑り台を滑り降りる。
「ひゃああああああああっほおおおおおおいいいい」
「わああああああああああ」
二人して、ざぶんとプールの中に沈んでから、水面に顔をだす。
あとからジャボテンダーも滑り台をしゃーって滑り降りてきた。

バシャバシャバシャ。
やっぱり、ティエリアの泳ぎ方は溺れているようだった。
「ほら、つかまれよ」
ロックオンが手を伸ばして、ティエリアを誘導する。
ロックオンとティエリアは一度プールからあがると巨大なジャボテンダーの浮き輪をとりだして、それにティエリアは乗って、ロックオンが泳いでプールの真ん中にまできた。
ざっぱああああんと、でかい波が二人をのみこんだ。
二人は、プールの中に沈んでいく。
ロックオンは、ティエリアに水中でキスをする。舌がからむ。
ブクブク。
空気が水面にあがっていく。
「ぷは!」
ロックオンは水面にあがったが、ティエリアがあがってこない。
ジャボテンダーの浮き輪は流されてしまった。
「おい、ティエリア、ティエリア!?」

ロックオンが焦って、水の中にもぐると、ティエリアは瞳を金色に輝かせて浮き輪なしでプールの底を泳いでたいた。
そういえば、瞳が金色になると泳げるって聞いた。
ロックオンは安心して、マーメイドのように泳ぐティエリアの隣を滑るように泳いでいく。

二人は、水中で手をとりあい、まるで硝子ごしのようにキスをすると、水面からあがり、また二人で長い滑り台を滑り降りる。
ティエリアの機嫌は、完全に直っていた。

水鉄砲を取り出して、二人でうちあいをする。
ティエリアはロックオンの額の肉の文字ばかりを狙った。
お返しとばかりに、ロックオンはティエリアのかわいい上の水着ばかりに水をあてる。
背後から、刹那が忍び寄ってきていた。
ロックオンは、表情に出さない。
そのまま、刹那はティエリアの上の水着を奪った。
「あれ?」
してやったりという表情の刹那。
ティエリアは悲鳴さえあげない。
「別に・・・・水着なんてなくても」
裸になる、ということにたいして、マイスター、仲間の中なら別に平気なティエリア。ノーマルスーツに着替えるときだって、皆下着姿にまずはなるのだし。大浴場に入るときだってあるし。
「わあああああ、隠せ、隠せ!!」
アレルヤが、鼻血を出してプールの水面を漂っている。
刹那からティエリアの水着を奪うと、それをティエリアに渡す。
「どうやってきたのか分からない。着せて」
フリルやレース、リボンがいっぱいで、どっちが表か裏なのかもティエリアには分からなかった。
ロックオンは、ティエリアを抱きかかえた。
そのまま、椰子の木の下におろすと、上のビキニタイプの水着を着せてあげてから、パーカーを羽織らせる。
「あ。ジャボテンダーさんがいない」
「とってきてやるよ」
ロックオンは、波の間を浮き沈みしているジャボテンダーをとってくると、ティエリアに持たせた。


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