「あきら」C








「ちょ、やめろって変態!」
「こんな格好してるお前のが変態じゃね?」
かわるがわる、男にスカートをめくられる。
あきらはスカートをおさえる。
すると、一人銀髪の男が、あきらの手をねじあげた。
「いって・・・・」
「おーやばいやばい。武のやつ起ってるぞ。なに、ストライクゾーン?」
武と呼ばれた二十歳前後の男が、前かがみになっていた。勃起したらしく、前をおさえて他の友人に声を投げる。
「やべーよ。まじかわいいし。やりてぇ」
バイと言われていた男らしい。
「やるの?でもやばくね?育ちよさそうだぜ?」
「前みたいにやればいいじゃん。ビデオとればさぁ。結局前の子、泣き寝入りだったじゃーん」
「おー、それでいくか」

しゃれになんねぇ!!
あきらは、足を蹴り上げた。

「おーっと」
「おー、生足綺麗。色しろーい」
ニーソを下げられて、一人の男に太ももをなでまわされた。
「く、やだ、やだ、くそどっかいけよ!」
あきらはむちゃくちゃに暴れた。でも、全然勝てない。
男たちの一人が、ワゴン車を空き地にまわしてきた。
ガラリと戸があけられる。そのまま、ワゴン車の中に連れ込まれた。

まじで、しゃれに、なんねぇ・・・。

悔し涙で、顔が歪む。
ビデオが撮影される音が、遠くで聞こえてくる。

ビッ。
はじけるワンピースのボタン。ツインテールに結われた髪は乱れ、リボンが取れて車の倒されたシート座席に広がる。
押さえつけられる両手。乗りかかってくる、荒い息をした男。重い体重。
「やだ・・・・」
顔を舐められ、唇をなめられて、首筋に痕を残すようにきつく吸われた。
「死ねよ!」
精一杯のたんかを切るけど、恐怖で体中がガクガクと震え出した。
「子羊みたい。かーわい。女と違ってギャアギャア喚かないんだー。余計かわいいな〜。顔とか腹殴ったりする必要ないし、綺麗なままで撮影できるんじゃね?顔」
「これ、裏で高くうれるんじゃね?みたとこまだ中学生くらいだし・・・なに、児童ポルノってやつ?」
「うっは、お得じゃねそれ!」

何が、お得だよ!
しんじまえ!

あきらは大声を出そうとした。
でも、もう遅かった。
「おーっと、ちょっと、口ん中このリボンつっこんどけ。騒がれちゃたまらんわ」
「ぐ・・・ん・・・・」
「色ほんとに白いなぁ・・・・どう、かんじる?こんなことされるの、はじめてじゃねぇ、お嬢ちゃん」
平らな胸を撫で回されて、吐き気で喉がつまりそうになった。
「んー、んーー!!」
首を必死でふるが、男を煽る行為にしかならなかった。
「俺もう我慢できねぇ。かけていい?顔に」
「おーやっちまえよ」
俺これならできるかもとかいってた男が、興奮してズボンのジッパーをおろして、勃起した一物を取り出すと、自分でそれを扱って、ビュっと飛び出た白い液体が、あきらの綺麗な顔と髪を汚す。青臭い匂いを吸い込んで、あきらはむせた。
「汚すなよ。お前の汚いそれで。この子のかんじてる顔がだめになるじゃん」
男の一人が、自分の着ている衣服であきらの顔にかかっていたザーメンを拭き取る。
「かんじてるの?まじで?」
「でもこっちたってないけど?」
「そのうちたつって。男なら、触ればさぁ」
スカートに隠れたあきらの下肢。閉じられていた両足が、ぐっと男の膝によって開かれる。
「できれば喘ぎ声とか欲しいんだけど。まぁむりだよなぁ。口自由にしたら大声だすだろうし。なんせ、強姦だし?」
げらげらげら。げらげらげら。
男たちの視線が、涙を流すあきらの明るい茶色の瞳に集中する。

なんで、こんな目にあわなきゃいけねぇんだよ!
俺がなにしたってんだ!!

マナ、マナ、マナ助けて!
誰でもいいから助けて!
夜流、助けて!!

そこに、母親と父親の名前はなかった。

ビッ。
さらにワンピースが裂かれる。
ねっとりとした舌が、平らな胸を愛撫する。
その気持ち悪さに、あきらは意識を失いかけた。
「お。なんかいいたそうだぞ。ちょっと口の中のものとってやれよ」
「・・・・・・・・・たすけ、て、マナ、夜流・・・・・」
あきらは、急速に意識が薄らいでいくのを感じていた。
「なんだ。家族か友人の名前かなんか?普通助けてパパママとかいう年齢なのにな、まだ」
「そんなの知るかよ」
「ん・・・・」
「あーあ。意識失ったぜ。どうする?」
「いいじゃん。このまままわそうぜ」
「あっ・・・・」
びくんと、あきらの体が乱暴な愛撫に反応した。
「これはこれでいいんじゃねぇの?意識なくっても、そのうち気づくって。カメラ、そこに固定しとけよ。まずおれがいただきまーす。多分バージンだろ?」
「そうじゃねぇの?しらねぇけど」
「バージンじゃねぇかもよー。こんな格好してるんだし」
「どっちでもいいじゃん」

あきらは、闇に落ちたまま目覚めなかった。

 





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