「最後の夏」B







18R
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夜流は何度もあきらを揺さぶった。
あきらは足がガクガクして立っていられなくなって、夜流にしがみつく。
「んんう、んあ!!」
夜に響くあきらの声は、いつもより艶を帯びているように聞こえた。
「うあっ、うう」
少し苦しそうなあきらから抜いて、あきらを自分の方に向かせると、左足を担いで再び樫の木に押し付ける。
「うあーー」
酷く緩慢な動作で、夜流が動く。
「あ、あ」
ゆっくりと、ゆっくりと。

「いや・・・・もっと、激しく」
いつも激しいSEXになれてしまったあきらは、物足りなさをかんじて夜流に甘えた声でねだる。
「んん・・・・あああああ!!」
とたんに激しく突き入れられて律動を開始されて、あきらは何も考えられなくなった。
夏の暑い夜。
汗がたくさん流れるのも構わずに、二人は獣のように交わる。
でも、そこには確かに愛があって優しさもある。
「あ、あ、もういっちゃう・・・」
ひくんとあきらの喉がなる。
背がしなる瞬間を狙って、夜流はあきらの一番かんじる内部を突き上げると、そのままあきらのものに指をはわせて強く刺激を与えた。
「く・・・ああああ!!」

真っ白になっていく。
何も考えられない。
あきらは男性として、XXYのせいで精子のほとんどない透明な蜜を吐き出すと、くたりと夜流にしなだれかかる。

「あ・・・・もう・・・・や」
「まだ、俺が終わってない」
「あああ、うああああ!!」
また激しく挿入されて、内臓を直接肉で犯される。
その熱の熱さに、あきらは視界がブラックアウトする。
「つ・・・」
夜流の熱がじわりと内部に広がっていくのを感じて、あきらはそのまま夜流の胸に倒れこんだ。

気づくと、ベンチの上で寝かされていた。
下着も身につけていて、綺麗に後処理までされていた。
「無理させすぎた?ごめんな」
「ん・・・いいよ。ナイトはケダモノだから」
「なんだよそれ」
闇夜の中、街灯に蛾が集まっている。その人工の光に照らされて、金色に綺麗にブリーチされた夜流の少し長く伸びた髪が、あきらの上でゆらゆら揺れていた。
その髪を一房掴む。
「あきら?」
「やっぱり、ナイトは太陽みたい」
「お前のほうが、太陽に見えるよ」
長い茶色の髪をかきあげられる。
サラサラと音をたてて零れ落ちていく。

「そっか・・・・ここで、俺、はじめてナイトとしたんだ」
「そう。お前からねだられて、俺焦ったよ」
「思い出せないけど、ここは大切な思い出の場所なんだね」
「そうなるかもな」

あきらは起き上がると、夜流にキスをした。
そのまま、二人はベンチの上でもつれあう。
「どうやって帰る?」
「タクシー呼ぼうか。歩くのだるいだろ?」
「うん」
ここから夏樹家まではかなり距離がある。
そのまま、夜流は携帯を取り出してタクシーを呼ぶと、二人で夏樹家に帰宅した。

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二人が去っていった公園で、一人尾行していた蓮見は二人のSEXシーンを写真におさめて満足していた。
それにしても、あきらは同じ同性とは思えないほと美しい体にそそる声をしている。
蓮見は、自分のものがたちあがっているのに気づいて適当に処理して薄く笑った。
「レイプしてやろう」
そう、暗闇の中呟いて、蓮見は消えていった。

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