レンカの日常







「あーきっつ」

ユリシャとのSEXは麻薬のようなものだろうか。快感ばかり与えられて、最後にはいつも気を失ってしまう。
体を重ねるのは、嫌ではないと思う。

「おーどうしたレンカ。元気ないな?」

ニアが部屋に遊びにきてくれたけど、レンカはベッドの上で寝転んだままだ。

「伽の相手したから」

ニアは顔を真っ赤にして走り去っていった。

「ははは、傑作な顔」

レンカは一人で腹を抱えて笑っていた。そこにクローディア姫がやってきた。

「レンカ!デートよ!」

「してやりたいけど、昨日ユリシャの相手してくったくたなんだ。今度にしてくれ」

「な、陛下の相手ですってええ!!」

クローディア姫はすぐにイヴァル姫の元に飛んでいった。

そして、いつもの如く二人は顔を真っ赤にしてレンカの部屋に乗り込んできた。

「どういうことなの!最近私たちにお呼びがかからないと思ったら、レンカ、また卑しい手で陛下を魅了しているのでしょう!」

「そう、そのお前らの陛下だけど、バイセクシャルなんだよな。俺、男だし」

レンカは二人の寵姫を見て、ふと気づいたことを口にすると、イヴァル姫は真っ赤になった。

「な、な、陛下はあなたなんて相手にしないわ!」

「あ、これ昨日ユリシャにつけられたキスマーク」

首筋の紅い痣を指差す。

「あなたなんて!きなさい、牛糞部隊!」

いつの間にそんなもの作ったんだイヴァル姫よ。
しゅたっと何人かの下女が、牛糞を汲んだ桶を異臭を放ちながら現れる。

「ぶっかけなさい!」

「ぶっかけ返し〜ルクレツィアきたれ!」

「王にあだなす者、悉く星の力を知れ!」

ふわっと空間に突然現れたルクレツィアは、レンカの願いを察して、レンカに結界をはると、撒き散らされた牛糞をイヴァル姫とクローディア姫とその下女たちにぶっかけた。

「くっさー!はやく薔薇風呂入ってこいよ!」

床に落ちた牛糞はルクレツィアが消し去った。

「きいい、今にみてなさいよ!」

「今にみてなさい!」

イヴァル姫とクローディア姫は、お約束のような言葉を残して逃げ去っていった。



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