R18
************************************
「夜流、俺を捨てるなよ・・・・絶対に、絶対に」
ぎゅっと抱きつかれて、嬉しかった。あきらは、こんな俺を、受け入れてくれた。こんな俺でも。
「俺、お前のこと大好き。お前になら何されてもいい、俺・・・・」
あきらは、言葉ではそういうけど、震えていた。
あきらに、好きだと、お前を抱きたいと言ってしまっていま、もう撤回なんてできない。
パシャマのボタンを、一つ一つ、わざとゆっくり外していく。
「あきら?これ、分かってる?最後の警告なんだぜ。俺からの」
「分かってるよ・・・・だから、ほら、こんなに震えてるだろ・・・だっせぇ」
涙を流すあきらを、夜流は静かに抱き寄せた。
震えるあきらの手が、夜流の髪をすく。夜流も、あきらの髪を手ですく。
あきらは、またいくつも涙を零す。
夜流は手を伸ばして、あきらの涙を手でふきとると、最後には唇で吸い取った。
抵抗は、ない。
明るいあきらの茶色の光彩は、夜流だけを映していた。
そこに月明かりが反射して、あきらは月の女神のように神秘的だった。
「ん・・・・」
涙を吸い取った唇をそのまま移動させて、頬、額に優しくキスをする。
やっぱり、あきらは抵抗しない。
「本当に、抱いちゃうぞ?」
「いいよ・・・・お前の好きにして・・・・」
甘い吐息と一緒に、あきらが耳元で囁く。
ああもう、ほんとにあきらは。男がどんな生き物なのか、分かってない。
夜流は、まだ何かいいたそうなあきらの唇を、自分の唇で塞いだ。
「んん・・・・あ」
唇を離すと、あきらは頬を紅くしてうつむいたまま黙りこくった。
夜流は、あきらをぎゅっと抱きしめる。暖かい体温が、あきらにまで伝わった。あきらの緊張した四肢から、力がぬけていく。
そして、夜流は離れていった。
「夜流?」
不安そうに、あきらが瞳をさまよわす。
「もう一回、ぎゅっとして・・・・お前の体温好き・・・」
求められるまま、あきらをぎゅっと抱きしめてやる。
何度も、あきらの頬や額、唇にキスの雨を降らせた。できるだけ優しいキスを。
「んん・・・・」
舌が絡み合って、離れていく。
「んあっ」
飲み込みきれない唾液が、あきらの顎を伝って、雫をシーツの上に落とした。
「お前、えろい」
「だれがっ」
あきらは、自分からも夜流にキスをした。
パジャマの上を脱がせる。
あきらは不安そうにこっちを見上げてくる。大きなアーモンド型の茶色の瞳。
「大丈夫、目を閉じてて」
「うん・・・」
そのまま着ていたタンクトップも脱がせた。
「がりがりだろ・・・・あんまみんなよ」
夜流は、あきらの平な胸に手をゆっくり這わせた。
「やっ・・・」
「嫌?無理?」
「ん・・・夜流、夜流だから、平気」
明らかに無理をしている。
「いあっ」
胸の先端を指でいじり、つまみあげると、ビクリとあきらの体が動く。
夜流はもう、あきらの言葉を聞き入れず、胸の先端を甘噛みして、何度も歯をたてる。
「や、やああ、夜流、夜流!!」
ビクンと、つま先がシーツを泳ぐ。
ピンと一度伸びた体は、すぐに力を失う。
そのままあきらの鎖骨にキスと落として白い肌を吸い上げ、いくつもの鬱血のあとを残してから、夜流はあきらのズボンの中に手をいれる。
「うあっ、やあー」
「大丈夫だから、あきら」
「うん・・・・」
あきらは感度はよく、愛撫に反応はするが、あきら自身はまだ反応がない。ボクサーパンツの上から直に愛撫すると、反応があった。
反対に、夜流のものは、もうギンギンにはちきれんばかりに起立している。
あきらの胸に、首筋にたくさんのキスマークを残して、夜流はあきらのボクサーパンツに手をかけた。
「夜流・・・やだっ」
首を振っていやいやをするあきらにキスをしてから、ボクサーパンツを脱がせる。
「ひあっ」
先走りの液体が出ていた先端に指をこすりつける。
「あ、あ、俺変になる!こんなの、知らない!!」
「XXYでも前のときみたいに射精できるはずだから」
何度かあきらを扱って、指で先端をぐりぐり刺激していると、あきらは目を見開いて、大きく息を吸い込んでから、体を弓反りに綺麗にしならせる。
「あ、あああ、ひあっ」
びくん、びくんと何度か痙攣を繰り返す。
トロリと先走ったあきらの精を手で受け止めた。それは透明で、匂いさえしなかった。それを、夜流は全部舐め取った。
「気持ちよかった?」
「あっ・・・わか・・・ない」
夜流は、あきらが快感をしめした部分をまた指でせめていく。
「やー!やーー!!」
あきらが少し抵抗しだした。
夜流は、あきらの耳を噛んで、舌をいれる。それから耳元で呟いた。
「愛してる」
「うう・・・んー、んん・・・う」
声をかみ殺すあきら。
自分の指をかむあきらの指をそっと引き抜いて、かわりに夜流は自分の指をあきらの口内にいれて、指で思い切りあきらの口内を犯してやった。
「ふ・・・んん・・夜流ッ!」
先端部分に爪をたてる。
あきらは震えて、目を見開いた。
「あーーー!っ・・・いや、いっちゃう・・・」
びくんと体を仰け反らせ、数秒痙攣したあきらは、瞳を閉じる。
びくんびくんと、四肢は余韻で震えていた。
二回目の射精を終えたあきらは、夜流に抱きついて、新しい涙を零した。
しばらく余韻にひたったあきらとの頭を撫でる。それから、夜流は自分の処理をはじめた。
「夜流?・・・・・夜流も、いって」
あきらの手が、高ぶった夜流の熱を包む。一緒に手を早めて、最後にはあきらの手だけで扱ってもらって、そのまま夜流はあきらの手の中に精を放つ。
「夜流の・・・・俺のと、違う?俺の透明なのに・・・夜流の、白い」
「ああ、あきらはXXYだから・・・精子が少ないんだよ。俺は普通だから」
「夜流の・・・・」
ペロリとそれを舐めて、あきらは苦そうにしていた。
「まずい・・・・」
「舐めなくっていいって。吐き出せ」
「やだ!」
あきらは、自分の手に吐き出された夜の精液を全部なめとってしまった。
「夜流・・・・俺・・・・」
あきらは、瞳を彷徨わせる。この後、何をされるのか知っているだけに、あきらは言葉を言わなくなった。
でも、夜流は震えるあきらの体に毛布をかけて、立ち上がった。
男同士のSEXは排他的で相手を傷つけやすい。相手の体内に直に肉の楔を打ち込むのが、一般的な男同士のSEXの仕方だろう。
夜流はバスルームから濡らしたタオルをもってきて、それであきらの下半身を綺麗にぬぐいさる。それから自分も同じように拭って、下着をはいてズボンをはく。
あきらも下着をはいてズボンをはいた。しばらく余韻にひたるように、二人でベッドの中をごろごろしていた。
あきらは、不思議そうに夜流にたずねた。
「夜流?俺のこと・・・・抱かないの?」
「もう抱いただろ?」
「え」
「SEXにはいろんな形があるってこと、覚えとくといい。これもSEXの一つ。俺はあきらを傷つけたくない。だから、あきらの体が傷つくようなことはできるだけしない。俺はシャワールームいくけど・・・あきらもくる?」
あきらは、真っ赤になったけど、コクンと頷いた。
シャワールームでお互い、ボディーソープで体を洗うだけで、それ以上性行為はしなかった。
XXYの上に自慰もしないタイプのあきらと違って、やりたい盛りで性欲をもてあます夜流は、けれどそれ以上あきらを求めなかった。どうしようもないときは、自分で処理すればいい。
大切にしたい。
あきらは父親にレイプされた経験がある。それも長い間。
そんなことを、あきらにしたくない。
一つになりたくないのかと聞かれると、一つになりたいとは思う。思い切り、情欲をあきらにぶつけたい。正直なところ。
でも、それじゃだめだ。だから、夜流はあきらをこうやって抱いた。
それが、夜流なりの愛し方であり、悪魔を思い出させない手段であり、優しさであった。
二人の行為はそれでも少年愛という、背徳的なものだ。
それでも、二人は、お互いを愛し合うことを、心に誓うのだ。
もう、後戻りはできない。
お互い好きだと言った挙句に、ここまできてしまった。
でも、後悔は、二人ともしなかった。
NEXT