「学園祭」C







R15
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雪白学は、携帯である二人の少年と連絡をとっていた。
あきらをナンパして教室から追い出されたあの二人の他校生徒だ。
「そうそう。最後までやらなくていいから・・・ちょっと、悪戯してやってよ。ちゃんと約束通り、金は払うからさ。あいつ、うざいんだよ。あいつさえいなければ、明人さんは僕を見てくれるのに。思い知らせてやって」

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文化祭1日目の午後、夜流は制服に着替えたけど、あきらはメイド姿のままでいろいろと二人で教室の出し物を見て回った。
メイド服というものが、あきらはよほどお気に召したらしい。
リボンいっぱいのドレスのようなデザイン。
振り返る誰もが、二人のことを男女のカップルだと信じて疑わない。

ふと、ちょっと季節外れだけどあきらの分までかき氷を買いにいった時だった。
戻ったら、あきらの姿がなかった。
「あきら?あきら?・・・・どこいったんだ?」
あきらは、少年二人に物陰に無理やりつりこまれた。
そのまま、人気のないルートを辿って、体育館倉庫に押し入れられた。
「やっ、何!さっきの奴ら・・・・なんだよ、いらついてるなら殴ればいいだろ!」
「夏樹あきらちゃ〜ん」
「なんで俺の名前しってんの!?」
「ほんと、もったいよなぁ。こんなにかわいいのに、男の子だなんて」
男二人の瞳にうつる自分。この目を、あきらは知っている。
自分を押し倒した上級生や、ナンパしてワゴン車に連れ込んだ男たち・・・・それに、父親の目と同じだ。
宿っている光が、おなじなんだ。

「なあ、男のあれくわえたことある?」
一人がすでに起立していたものをジッパーを下げてとりだすと、無理やりあきらの口にねじこんだ。
「んーーー!!」
無理やり口をひらかされて、喉のおくまでつきいれられて、苦しくてあきらは涙をこぼした。生理的な涙と屈辱による涙。
「すっげ滑らかな肌・・・シルクみたい」
もう一人の男が、マットレスに押し倒されたあきらのスカートを捲り挙げて、太ももを何度も撫で回した。
「んー、んーー!!」
あきらが暴れるが、男二人の力にはかなわずまたねじふせられてしまった。
「んく・・・っんー」
思う様あきらの口腔を堪能した男は、ぶるりと身をふるわせて、あきらの喉の奥へと何度も出し入れを繰り返して、達した。
口の中になんともいえない、苦くて青臭い味が広がる。
「けほっ、けほっ」
あきらはむせて、男の精液をそのままマットレスの上に吐き出した。
「やだ、離せっ」
思い切り太ももを撫でている男を蹴り飛ばそうとするけど、手を頭の上で戒められた。

「安心しろよ。おれたち、金で頼まれただけだから。最後までしないって」
「いやっ、いやっ!!」
暴れるあきらをねじ伏せる。
スカートををめくりあげられて、ボクサーパンツを脱がされる。
「かわいいの。ピンク色」
「俺にやらせろよ」
太ももを撫でていた男が、なんの反応も示さないあきらのものを手で扱ったあと、あきらのものを口に含む。
「やーー、いやああああああああああ!!!」
快感よりも、気持ち悪かった。
名も知らぬ男のねっとりとした口の粘膜につつまれる。
あきらは嘔吐しそうになった。
「いやだああああ!!!」
「ち、口ふさげ」
暴れて騒ぐあきらに、あきらを戒めていた男が舌打ちする。
「んーんーーー!!」
ボロボロボロ。
あきらの茶色の瞳から涙が零れ落ちる。明るい茶色の光彩は、欲望をにじませた男を映していなくて、ただ薄暗い体育倉庫の天井を映していた。
一度男の口でいかされ、今度は手で扱われてあきらは無理やり2回いかされた。
「んくっんっんーー」
「このまま、最後までやりてぇ」
一人の男がペロリと唇を舐める。
「やめとけって。めんどいことになるし、それじゃ報酬もらえねぇだろ」
「声、もっかい聞きたい」
口を塞いでいた手をどける。
あきらは息を吸い込んで叫んだ。
「はっ、やああ、いやあああっ」
泣き叫ぶ声は、けれど夜流には遠く離れていて届かない。他の誰も助けてくれない。誰にも届かない。

男の一人が、唇をなめまわしてから、あきらに無理やりキスをする。
「んう、うううう」
「ち、お前が放ったやつで青臭いっての」
「それはごめんなさいな」
もう一人の男はげらげら笑っていた。
男の一人が、指をあきらの中にツプリと突き入れた。あきらの体が、ビクンと痙攣する。
「やめてえええ!!」
内部をぐちぐちと男の指が犯し、そのままあきらの感じる場所を犯す。
「残念だなぁあきらちゃん」
つっと体液にぬれた指を引き抜いて、男たちはあきらの服を整えると、消えてしまった。

「ぐすっ・・・ひっく、ひっく・・・」
最後までとはいわないが、名前も知らない男に半分陵辱された。
幸いにも、衣装に汚れはない。
「夜流・・・」

あなたなら、こんなに穢れた俺でもまだ、愛してくれますか?
こんなこと、夜流に知られてしまったら、絶対嫌われる。
隠し通さないと。
きづかれちゃ、いけない。

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「どこいってたんだよあきら!」
「あ、うんちょっと昔の友達に呼び出されて」
「携帯に連絡くらいいれろよ!」
夜流はあきらを探し回って、かってしまったかき氷は通りがかった人にあげて、走って走って、とにかくあきらの名前を呼んで校内中を探し回った。

「・・・・ごめんなさい」
「どうした?」

「あなたは、こんな俺でも愛してくれますか?」

「何いってるんだよ。お前の身に何が起きても、愛し続けるにきまってるだろ」
その言葉を聞いてあきらは、微笑んだ。

あきらは、自分の身に何が起きたのかを、レイプされかけたことを、夜流には話さなかった。


神様。
夜流と出会わせてくれて、ありがとう。




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