「旅行」@







7月に入った。
そのまま、あきらと夜流は予定通り、北海道に旅行にいくことになった。
「うわー、飛行機!こんなに間近で見るの久しぶりだ!」
関西国際空港から、二人は北海道に旅立つことになった。
そのまま数時間のフライトを続けて、二人は日本の最北端北海道の地を踏む。
「へーちょっと寒いくらいだ」
関西地方は、7月に入りもう蝉も鳴いて、冷房がかかせないくらいに暑い季節になっているのに、北海道は7月の夏だというのに、半そでの服装だと身震いがするほど涼しいというか、寒いというか。
二人は、上着をきて空港を出ると、そのままその日とまるホテルにチェックインした。

「ツインじゃないんだ。ダブルベッドー!ふかふかー!」
あきらははしゃいで、ベッドの上で飛び跳ねている。
「あきら、楽しいか?」
「うん、凄い楽しい。ナイトと旅行できて、俺すごい嬉しいよ!」
あきらは、ぴょんぴょんとベッドの上を飛び跳ねながら、にこりと笑った。花が咲いたような可憐な笑顔だった。
二人は、しばらくホテルのベッドで座って、談笑してから夜流が立ち上がった。

「さぁ、札幌ラーメンだ!蟹も食べなければ!白い恋人!夕張メロン!ジンギスカン!蟹は蟹でも、ズガイガニにタラバガニの2種類があるぞお!他にも海産物がたくさん!そう、アイスクリームもおいしいな!じゃがいもを使った料理も食べたいし、とうもろこしもあった!鮭の存在を忘れていた!しかし、やはりここは札幌ラーメン、無論味噌味からいくべきだ!」
あきらは、口をぽかんと開けて、熱く熱弁する夜流を見てから、ベッドの上から蹴り落とした。
「ぬおおお、何をするか!」
「ナイト、あれもこれも食べたいってうっさい!!」
「だって、食べるしかないだろ!?」
腕を広げて、北海道の名産物を口にする夜流をまた蹴る。
ニーソをはいた足で。

その足の綺麗な脚線美に、夜流は見惚れてしまった。
「あ、あきら下着みえた」
「きゃう!」
ミニスカートをおさえて、あきらはベッドの上に蹲った。
「ちょ下に、半ズボンはいてるんだから下着みえるはずないじゃん!」
「はっはっはっは」
「ナイトのぼけー!!」
あきらは頬を紅潮させて、立ち上がる。

「どこいくんだ?」
「バスルーム!スカート脱いで、半ズボンでいく!」
「スカートかわいいのに」
「半ズボンのほうが好き!俺、ミニスカートあんまり好きじゃない」
「えー」
「えーじゃないってのこのエロナイト!」

「じゃあ、俺の前で脱いでよ」
「やだ!エロナイト、エロいことしてくるからやだもん。ふ〜んだ」
あきらはバスルームにある脱衣所でさっさと紺色のミニスカートを脱ぐと、白の半ズボンに白のニーソ、上の服も白という、全身白づくめになって帰ってきた。
「ははは、白い恋人だぁ」
夜流はあきらを抱きかかえると、くるくるまわった。
「目が回る!」
「いいじゃん、かわいいかわいい!白い恋人みたいに、あきらは甘い?」
キスをすると、あきらは夜流の首に手を回す。
「俺はチョコレートじゃないぞ」
「知ってる」
「白い恋人みたい?」
「服装が白いから。肌も白いし。ただ、言ってみたかっただけだから」
「じゃあ、上着も白でいこう」
あきらも、白い恋人という言葉が気に入ったらしい。

「冬なら、外は雪が降って・・・寒いけど幻想的なんだけどなぁ」
「寒いのやだよ。涼しさ求めて北海道にきたんでしょ?」
「まぁなぁ。でも冬の服装のあきらもかわいいよなぁ。ふわふわのマフラーと耳宛とかさ。まぁ夏は夏で露出度が高くて俺としてはウハウハ」
「おっさんくさい、ナイト」
「おっさんで悪いイカー!」
「知るかーー!!」
「ちょ、イカっていったんだから、そこはタコー!で返すべきだ」
「わけわからんわーーー!!」

二人はぎゃあぎゃあ騒ぎながら部屋の外に出ると、ロビーに降りて、鍵を預けるとホテルの外に出た。


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