結局、那伊と藍零は釣りにきた近隣の住民に発見され、すぐに王宮から医師と兵士がかけつけ、二人を引き取っていった。 幸いにも、那伊は頭蓋骨を骨折することなく、怪我は出血の割にはましだった。問題は、藍零のほうだった。 発見した住民さえも言葉をなくすような、強姦されて輪姦された少女は壊れたように呻くだけで、何も瞳に映していなかった。 医師によって体内の精液を出され洗われたが、それにさえ反応しない。 外傷は擦り傷や打撲といったもので、たいしたことはない。 那伊がやっと動けるようになったとき、藍零の部屋にいって、藍零に話しかけても、藍零は虚空を見続けるだけで反応しなかった。 「藍零!!私のせいだ。私がついていながら!!」 那伊の嘆きはどれほどのものであったろうか。 食事さえ満足に喉が通らぬほど、那伊は憔悴していく。 「うあああ・・・・・」 体を清めてやり、衣服をかえて食事をさせて。 懸命な那伊の看護が続いたが、変わらず藍零は意味不明な言葉を零すだけで、あれほど慕っていた那伊のことも認識できぬ有様であった。 見かねた医師が、藍零を手放すようにと進言したが、それに那伊は怒り医師を牢に入れたほどであった。 壊れた小鳥は、もう歌を囀ることはないのだろうか。 水色の瞳から、時折涙を零す藍零。 ほとんど眠ったままの日々が多くなった。このままでは、藍零が死んでしまう。食事さえとらなくなってしまった。 藍零が死んでしまう。私の愛しい小鳥が。歌姫が。愛しい藍零が。 意を決した那伊は、藍零が襲われてから1ヶ月経とうとした満月の夜に、藍零の寝室を訪れると、衣服を脱いだ。 「藍零。私はここにいる。帰っておいで」 「うう・・・・あ?」 藍零は瞳を開いたが、焦点が合っていない。 構わず、那伊は藍零に口付けた。 はじめての、口付けであった。長い間藍零の冷たい唇に唇を重ねていた。 それでも藍零の反応はない。 「藍零、愛している」 確かな膨らみをもった胸をなで、きつく先端に吸い付いた。 こんな時だというのに、藍零の美貌とその肢体にドクドクと那伊は欲望を感じていた。藍零を異性として認識したことはなかったのに、いざとなるとこんなに狂おしいほどに支配欲をかきたてられる。 「藍零」 「ふ・・・ああ」 藍零の胸を愛撫し、臍に甘く噛み付き、どんどんと頭を下にずらしていく。そこに、淡い蒼銀の茂みを見つけて、那伊は躊躇することなく、藍零の少女の花弁に吸い付いた。 何度も中に舌をいれて、こねるように動かすと、藍零の顎から唾液が滴り、甘い声が混じった。 「うあん、あああっ」 確かに、藍零は感じている。誰でもない、那伊の愛撫を。 「藍零。一つになろう。愛している。お前を妃にする。私が」 藍零の蜜を零す秘所をひたすら舌で愛撫し続ける。ついには、起ちあがってしまった幼い少年の陰茎まで口に含んだ。藍零のものだと思うと、嫌悪感も何もなかった。ただ愛しい。 何度も舌で愛撫すると、藍零の体が震えた。 「あ、あーーー!!」 白い精液を、那伊は躊躇することなく飲み下した。射精の余韻に震える体を抱きしめて言葉をかける。 「藍零。愛している。帰っておいで」 何度も繰り返し囁いて、那伊は猛り狂った己を、藍零の中に突き入れた。 なるべくゆっくりと。 藍零の中は暖かくそれでいてきつく、処女のようであった。見知らぬ男たちに処女を奪われ、大量に血をだしていたそこは、今はゆっくりと那伊のものをしめつける。 零れ落ちる蜜が、シーツに染みをつくる。 「藍、零・・・・」 ただ、挿入しただけなのに、それだけで射精間が高まってくるほど中の具合は最高だった。 「く、藍零、すまない・・・・・」 「あ・・・・・あ?」 「藍零?」 「あ・・・ア・・・壊されてる・・・・藍零、壊されてる・・・・」 「違う、私だ藍零!」 那伊は、藍零を揺さぶった。秘所の中で、熱がはじけるのと同時だった。 「でん・・・・か?」 「そうだ。藍零。お前を妃にする。全ての責は私が負う。だから、今は私に身を委ねなさい」 「ああっ、でんか、あ、あ!!!いやあああ、ああああ、あああああ!!」 藍零は全身をわななかせた。 そして身をよじるが、那伊がそれを許さなかった。 NEXT |