血と聖水X「泣きまくれ」







ネフィリアは、闇に包まれて魂となり、元の姿に、人間のネフィリアに戻った。
「ネフィリア・・・・」
「そんなへったくれな神々のことなんて無視しちまえ!子供を愛してるんだろう?」
「ネイ・・・」
「そいつに宿っていた俺の血は全て俺が吸収した。それはだたのネフィリア、お前の子供だ」
「ネフィリア。・・・・・・もう一度、生きてたもれ」
ライフエルは光で我が子を包み込むと、そのまま人間世界に送り込んだ。
「ライフエル・・・・」
「ネイ、我はな、精霊神なのじゃ。人の子の母にはなれぬ。この世界にはネフィリアの母と父がいる。我はその人間にネフィリアを託したのじゃ。もう戻れぬて」

「ロックオン!!」
ティエリアが、駆け寄ってくる。
「うわーん!!」
ティエリアは泣き出してしまった。
「おいおい、俺は大丈夫だから」
ティエリアはロックオンにぎゅっと抱きついた。
刹那とリジェネも、遠くで二人を見ている。傷がやっと癒えて、でもボロボロだ。
「ロックオンのクローンとは・・・・めちゃくちゃに強いわけだ」
「ネイのクローンなんて、倒せないに決まってるじゃないか」

ティエリアは、ライフエルも抱きしめた。
「ティエリア?」
「もっと泣いていいんだよ、ライフエル。あなただって悲しいはずだ」
「・・・・・・・・・うわーん!!」
ライフエルも泣き出した。
「僕も泣きたくなってきた・・・・・うわーん!!」
「俺もだ・・・・・ぐすっ」
「僕もなくよ・・・くわーん!!」
ティエリアは盛大に、ライフエルと一緒に泣いた。

一人、ロックオンは泣きまくる集団にあわあわしていた。

「あー、なきやめよ、みんな」
「うわーん!!」
「うわーん!!」
「うわーん!!」
「しくしく」
「にゃあ・・・・僕も悲しいのにゃ。うわーんなのにゃ!!!」

結局みんな1時間は泣いていた。
リジェネは自分の不甲斐なさから、刹那は自分の弱さへの腹立たしさから、ティエリアはロックオンと皆が無事であったことの喜びから、そしてライフエルは子への愛から。

ちなみに、フェンリルはおなかがすいたので泣いていた。
「おなかすいたにゅあああああ」
「ホームまで我慢しろ」
「にゃああああああああああ」


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